朝から風が強い、ユタ州北部のワサッチフロントから、こんにちは。
あっという間に3月も中旬。
春分を前に、家の掃除をしたり、旅の計画を立てたりしながら、静かにワクワクしています。
2025年3月で、NHKのラジオ放送開始から100年を迎えたそうです。私にとってラジオの記憶は、沖縄のさとうきび畑。そして、家族の時間です。
まだ沖縄に住んでいた頃、ラジオはいつも、祖父母の畑に流れていました。収穫作業を手伝いながら聴いていた……と言いたいところですが、正直なところ、「手伝う」より「遊んでいた」に近かった気がします(笑)。
周りの大人たちが、鎌と歯を器用に使ってさとうきびの皮をむき、私たち子どもに渡してくれる。その甘い汁を吸うのが、楽しくて仕方ありませんでした。
家族や親戚が集まる、素朴でにぎやかな畑時間。休憩中は、青空の下でラジオを聴きながら、みんなで冷たい麦茶を飲んだり、おにぎりを食べたり。今思い返すと、なんて豊かな時間だったのだろうと感じます。
そんな思い出が詰まった、母方の祖父母の家は、もうありません。
お正月には、畑でいとこ同士、凧揚げをしたこと。
どこからともなく飛んできて、洋服にとまるてんとう虫に感動したこと。
子どもの頃の私は、自然に「今ここ」を生きていました。
大人になると、どうして今この瞬間を、そのまま楽しむことが難しくなるのでしょう。でも最近少しずつ、確実に、あの頃の感覚へ戻ってきている気がします。
違うのは、子どもの頃は「無我夢中の今ここ」。
今は、「静かな今ここ」。
話が少しそれてしまいましたが、私にとってラジオは、沖縄で過ごした家族との時間につながっています。
そしてアメリカで暮らす今、ラジオはロードトリップの相棒です。
長い道のりを走るとき。
知らない町を通り過ぎるとき。
空が広がるハイウェイを、ただまっすぐ進むとき。
車の中で流れる音が、旅の気分をそっと上げてくれます。
ちなみに冒頭の父の写真は、里帰りしたときに、家族で行った古宇利島です。孫たちがビーチで遊んでいる間、父はずっとこの状態で休んでいました。
さすが、はるさー。
沖縄の言葉で、畑人です。
ラジオの記憶も、畑の記憶も、家族の記憶も。今はもう形を変えているけれど、ちゃんと私の中に残っています。
今日も、毎瞬を丁寧に楽しみます。
2025年3月に旧ブログで書いた記事を、今のわたしの視点から少し整えています。
